年末の大掃除、つい床をゴシゴシ水拭きしていませんか。
実はその掃除、床の寿命を縮めているかもしれません。
床板の表面はいろいろな加工でとても丈夫に進化していますが、
下地には水に弱い部分があり、濡らし方を間違えると
膨らんで段差やめくれにつながります。
大工社長が、床が傷む理由と正しい掃除の仕方を動画で実演しました。
おかげさまで42万回以上再生されている、
チャンネルで一番見られている回です。
▲ 実演つき。床板の断面や、水に濡らしたときの変化が目で見て分かります

なぜ、床の水拭きは要注意なのか
最近の床板は、ひび割れ・キャスター・床暖房・抗菌・傷など、
いろいろな加工が施されてとても丈夫に進化しています。
ところが断面を見ると、表面の下は次のような層になっています。
- 上から1表面(シートや突き板などの仕上げ)
- 上から2MDF合板
- 上から3複合合板
このうち複合合板は縦にも横にも伸び縮みしにくいのですが、
真ん中のMDF合板は水に弱いのが弱点です。
水を吸うと膨らみ、乾くと縮む——
これを繰り返すと、やがて表面のシートや突き板がめくれてきます。
床板の継ぎ目から水が染み込むと、下地のMDFが膨らんで段差やめくれの原因に。
無垢材も、木口(断面)は水に弱いので同じことが起こります。
実演でわかった、MDFの強さと弱さ
社長は動画の中で、
実際に材料を使って強さと弱さの両方を見せています。
- 上からの力には強い
ドライバーで引っかき、ハンマーで叩く実演では、杉の無垢材は傷が深く、メルクシパイン(積層材)は杉より浅く、MDF合板は傷が浅い——という結果でした。だから昔はシートを貼った床板の芯材に使われていました。 - 水にはとても弱い
MDF合板を2時間水につけたところ、濡れた部分が1mm近く膨らんで段差ができました。床でこうなると、足の怪我にもつながります。しかも一度膨らむと元には戻らず、やがてボロボロになってきます。
社長自身も昔、MDFを芯にした床板を現場で使い、
水に濡れて色が変わり膨れ、張り替えになった経験があるそうです。
いまはMDFを芯にした床板は少なくなっていますが、
部分的にはまだ使われています。
勘違いしないでいただきたいのは、
水拭きが全部ダメというわけではないということ。
表面の油脂や汚れを落とすために水を使うのは良いのです。
問題は「水を撒きながら」拭くこと。
だからこそ、固く絞って拭き、最後に必ず乾拭き——
これだけで床はぐっと長持ちします。
水拭きが全部ダメというわけではないということ。
表面の油脂や汚れを落とすために水を使うのは良いのです。
問題は「水を撒きながら」拭くこと。
だからこそ、固く絞って拭き、最後に必ず乾拭き——
これだけで床はぐっと長持ちします。

床を長持ちさせる、3つの習慣
- 水は「撒く」でなく「固く絞る」
中性洗剤を使い、固く絞った雑巾で、
床板の木目(板目)に沿って拭きます - 仕上げは必ず乾拭き
汚れを取ったら、そのままにせず、
乾いた布でもう一度。新聞紙で拭くのもおすすめです - 湿気はためない
窓の結露や鍋の湯気など、湿気を感じたら床も乾拭き。
無垢の床も同じく乾拭きが基本です
掃除の仕方を間違えると、家の床の寿命は早く終わってしまいます。
逆に、毎日のちょっとした気づかいで床はずっと長持ちします。
「やってはいけない」を知っておくだけで、
10年後の床がまるで変わってきます。
