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2024/08/31
木造住宅の耐震性
こんにちは、神保です。
またも第三種換気を後回しにしておりますが・・・次回はやります。
一般住宅において、木造と鉄骨造のどちらが強いかでしたら
それはもちろん鉄骨造だ。との答えで間違いないと思います。
実際には、木の粘りや変形性、施工技術も影響してくるので一概には言えませんが、同じ熱意と施工技術で比べられると鉄骨造の方が強い事は間違いありません。
レベル100のピ〇チュウと、レベル100のラ〇チュウ・・・のような感じで、種族値から違います。レベル100のヒ〇カゲと、レベル36のリ〇ードンならどっちが強いでしょーか?のような感じです。
≫ 在来工法とツーバイフォー
今回は木造住宅に絞って、良くお話しにあがる
【 在来工法とツーバイフォー 】どっちが強いのか論争です。
バトルスタート!!
レベル100在来工法 VS レベル100ツーバイフォー ➡ 両者引き分け
レベル36在来工法 VS レベル36ツーバイフォー ➡ 勝者ツーバイフォー
在来工法
ツーバイフォー
人によって、また営業する人によって色んな意見があるのも承知ですが
勉強すればするほど、こうだろうと。
ご理解いただくために、歴史から掘り下げていきます。
(面倒くさい方はスキップ!)
※参照
https://www.nakao-ken.com/construction-method-of-wooden-house/
≫ 在来工法の歴史
詳しくは【 在来軸組工法 】と言います。
日本でむか~しからある建て方を、現代版に落とし込んだつくり方みたいな感じです。
※まぁ戦前までの軸組工法と、戦後制定された在来軸組工法の内容とでは似て非なるものですが・・・
日本の住宅は古来から、宮大工が作るように大きな柱、梁を張り巡らせて伝統の技を受け継ぎながら作っていました。大きく変化があったのは戦後、日本のあちこちが焼け野原になり、復旧に取り掛かったころからです。
戦後も一般住宅は木造が主流ですから、どんどんと家が建ちます。
その中で今までのように太い柱、太い梁をそのまま使っていたら、木材が足りません。そこで、樹齢40~50年の木を木材とし、柱のサイズを今の主流である、105角(10.5cm)に設定する事で、太い木を使うことなく、大量にお家を建てる事ができました。
そこで問題になったのが、柱の欠損率です。
在来軸組工法は、木を組み合わせて建てていきます。
ただただ積み木のようにするわけにはいかないので、接合部を削って柱、梁を組み合わせます。
戦前の建て方でしたら、柱や梁の欠損率なんて気にしなくても、元々がすごく太い木材なので影響は少なかったと考えられます。
ですが、今の105角の柱ですと欠損率が高く、そのままでは地震や台風に耐えられず接合部から破損し、お家が倒壊します。そこで、接合部を金物で固定し強固にするのが現在の在来工法の考え方です。(金物工法、SE構法とは別です)
※参照
https://jaa2100.org/entry/detail/061575.html
https://www.fujifilm.co.jp/corporate/aboutus/history/ayumi/dai2-01.html
≫ ツーバイフォーの歴史
まず、ツーバイフォーとはなんぞや?
2×4と表記されますが、2インチ×4インチ材多くを使った建物の事を言います。
(2インチ×4インチ = 38cm×89cm)
どこが2インチで、どこが4インチかというと、この枠組みの部分
実は明治初期には日本に入って来ていました。
といっても、ツーバイフォーの原型と言われる【 バルーンフレーム構造 】による建築物で、開拓使が置かれた頃の北海道に、アメリカの支援を受けながら導入されていきました。
ですが、一般住宅に広まる事にはならず・・・
新しい建築方法を取り入れようという意図はあったのですが、費用が高い事や、今までと全く違う工法から、現場も混乱し、一部の重要な建築物にのみ採用されていたとの事です。
現在の札幌時計塔もバルーンフレーム構造で建てられたと言われています。
(※現在は修繕などもされ、柱などで補強されています)
戦後に話は飛びまして、太平洋戦争終結から5年後の1950年(昭和25年)に建築基準法が制定されました。そこから、24年後の1974年(昭和49年)に枠組壁構法(ツーバイフォー)の技術基準が一般に公開され、全国へと広まっていきました。
※参照
http://sapporoshi-tokeidai.jp/know/walking.php
≫ 在来工法は日本に合っている?間取りが自由?
≫ ツーバイフォーは面だから強い?湿気に弱い?
はい、全て20年以上前のお話しだと思ってください。
まず、強さから見ていきましょう。
在来工法は点で支えるから、ツーバイフォーは面で支えるからツーバイフォーの方が強いのか・・・? ➡ 今は殆ど同じ強度です。
ツーバイフォーは、壁の枠を作ってそこに面材を張り、地震などの大きな力を面で分散するから、柱や梁、筋交いなど、点で支えている在来工法より強い。
とよく聞いたことがあると思いますが・・・
ツーバイフォーでも使われる面材である、構造用の合板を在来工法でも全面に貼っております。今の在来工法は点だけではなく、面でも力を分散するのが一般的です。
『在来は点で支えてるから弱い!』とか言ってくる方にご注意を。
また、あまり無いですが、ツーバイフォーでも構造によっては筋交いを入れます。
在来工法は日本に合っているのかと言われると、正直わかりませんが・・・
間取りが自由なのは確かです。自由に出来てしまうからこそ怖いのです。
ツーバイフォーには、ある程度の明確なルールが存在します。
そのルールを理解すれば、素人の方がつくった間取りでも、構造上ヘンテコな物にはなりにくいです。そのルールの事で
『ツーバイフォーは間取りの自由度が無い!』と言っている方にもご注意を。
ツーバイフォーは壁倍率との関係から、六面体を繋ぎ合わせたような形が多い事も事実です。ですがそれは在来工法にも言える事で、明確なルールを設けず、建築確認申請が通ったからと言って、極端な凹凸の建物が、四角形の建物より強いはずがありません。
知り合いの大工さんから、ツーバイフォーは木材が細いから歩きにくいと聞いたことがあります。確かにツーバイフォーのルールに乗っ取った、材料の大きさでの話ですが、だからこそこのルールは建築上最低限は守らなければいけないルールなのです。
『間取りの自由度が無く、嫌だな』ではなく
『こうするから強いお家にできる』と考えなくてはいけません。
このルールの全部が全部、在来工法に取り入れる必要もありませんが
建築するにあたって本当に大事な事が組み込まれている部分もあります。
最後にツーバイフォーの湿気問題ですが・・・
現在では皆無なのでご安心ください。
昭和50年頃、断熱材に目を付けた、ツーバイフォーメーカーは
断熱材なんて考えていなかった在来工法との違いを考え、スッカスカの在来工法より、暖かい家だと宣伝します。当時は、換気や気密に無頓着な時代です。
より多く断熱材を入れればいいだろう精神で、何も考えず断熱材を入れまくり
結果、結露を起こし木材が腐る事案が多く発生しました。
ツーバイフォーは湿気に弱いというのはここからきていますが
そんな事が現在の基準で起こるはずがありません。
※参照
https://www.novopan.co.jp/products/stp2/
https://www.2x4assoc.or.jp/
≫ 全ては営業目的
今の技術力でしたら、在来工法でもツーバイフォーでも強度でいうとあまり変わりません。
事実として、ツーバイフォーは理解さえすれば、構造上、凄く『弱い間取りを作りにくい』という点で、かなり合理的な考え方だと思います。
逆に在来は柱を削り、一旦弱くなった部分を金物で補強する点は合理的ではありません。
ですが、面で支えるから、点で支えるからとかの浅い知識で、相手の工法を批判し、不安を与えるのは違うのではないでしょうか?
また、別の例として
在来工法から金物工法(SE構法)にしたら強いと
ツーバイフォー(2×4)からツーバイシックス(2×6)にしたら強いと
私も文面だけ見たらそうだと思います。
ですがそれはレベル100同士の戦いだからこそ言える事で
私も実際に、本当に大丈夫か?と思うお家を何件も見ています。
工法に拘る前に、その会社がどんな事を考えてつくっているのか。
見えない所で、どんな拘りを持っているのか。
今、お話しした内容を理解しているのか・・・
見えにくい部分なので難しいとは思いますが、そんな事も考えながら施工会社を選んでみてはいかがでしょうか。
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